なにわの怪談師 聞いてみん怪の短編怪談

オリジナルの怪談や都市伝説、不思議な話を発信していきます。

短編怪談 #16 「嘘」

嘘はつかない方がいい。

僕は昔、よく嘘をついていました。

そのことを毎度、

家族に叱られていましたが、

構わず色んな嘘をついてました。

ある日の夜中、

突然口が裂けるような

痛みに襲われて飛び起きました。

暗闇の中を見回しても

何もなくしーんとしています。

なんやったんやろ…

と思いながらもトイレに行き、

再び眠りにつきました。

するとまた激しい痛みに襲われます。

言葉にならない声で叫ぶと

母がやってきて

「うるさい!」と一喝。

僕は「口が裂けそうに痛い」

と伝えても

「早く寝なさい」

の一点張りで聞く耳を持ってくれません。

 


仕方なく寝ようとすると、

今度は痛みと同時に確実に

口を誰かに掴まれている感覚がありました。

声を出そうとしても口が開きません。

 


そのときに思い出しました。

よく祖母が

「嘘ばかりつくと口を取られるよ。」

と言っていたのを。

単なる脅しだと思い、

バカにしていたけれど

このときばかりはそうも行かず、

とにかく出ない声を振り絞って

「もう嘘はつきません…」

と言うとその感覚はスーッと消えてなくなりました。

 


翌朝、汗びっしょりの僕を見て

家族が心配していました。

 


あれが結局なんだったのかは分かりませんが

それ以来、嘘をつくのが

怖くてついていません。

 

 

 

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