なにわの怪談師 聞いてみん怪の短編怪談

オリジナルの怪談や都市伝説、不思議な話を発信していきます。

短編怪談 #31 「Uber eatsの怪異」

最近よく見るUber eatsですが、

中には厄介なお宅に

配達することもあるようです。

 

これはUber eatsで働いていた

友人Bから聞いた話です。

 

Bは小遣い稼ぎのためにUber eatsの

配達をしてました。

 

バイトは別にしていたので

週に数件程度でやっていたそうです。

特段、つらい仕事というわけでもないので

気軽に楽しんでいました。

 

しかし、ある日訪れたお宅での出来事を

きっかけにBは配達をやめました。

それは、某県のちょっと外れた田舎町に

配達に行ったときのこと。

いつも通り配達に向かい、

配達先に到着したとき、

ふと違和感がありました。

「ん?なんやろこれは…」

そのお宅は一軒家なのですが、

何故か扉の縁にお札が

並べて貼ってあったのです。

なんかのお祓いかなと思いつつも、

お札はよく見るので

気にせずインターホンを押しました。

 

「ウーバーイーツです!」

…返事がありませんでした。

 


その瞬間、家の中から悲鳴が聞こえました。

Bは驚いて、逃げそうになりましたが、

踏みとどまり、事件なら大変だということで

窓を探し、中の様子を見ることにしました。

しかし、どの窓にもなぜか目張りがされており、

家の中は隙間ほどにしか見えません。

ぱっと上を見るとベランダがありました。

多少の抵抗はありましたが、

人命に関わることかもしれないので

よじ登り、中から侵入することに決めました。

 

登ってみると、

ベランダは普通に空いていました。

そこから中に入ると、人はひとりもおらず、

家の中は木が腐ったような

臭いが漂っていました。

息を殺して悲鳴が聞こえたであろう

部屋を探します。

 

ひとつ、またひとつと

部屋を探索しましたが

どこにも誰もいません。

目張りのせいか、

昼間だというのに家の中は真っ暗でした。

その家は誰もいないどころか、

生活感がほとんどないような

空間だったのです。

 

念のため、警察に電話をして事情を話し、

その後家の中を調べたらしいですが、

結局何も見つからず、

ただの空き家だということになりました。

 

Bに配達を頼んだのは?

そして、家の中で悲鳴を上げたのは

一体誰だったんでしょうか?