知り合いが教えてくれた話です。
仮にエミさんとします。
エミさんは数年前に
奇妙な体験をしました。
それは、合コンである男性と
出会ったことから
始まりました。
周りが盛り上がる中、
エミさんは隅の方で静かにしている
ひとりの男性が気になりました。
川上さんという方でした。
「川上さん、こういう場は慣れてないんですか?」
と尋ねると
「そうなんです、生きていた時から苦手で…」
と答えました。
…え?
エミさんは聞き間違いかと思って
「生きていた時?」
と聞き返すと
「あ、いや昔の話ですよ」
と濁されました。
しばらく会話を続けるも
当たり障りの無い会話で
盛り上がることもなく
その会は後半に差し掛かりました。
エミさんは
「川上さん!連絡先交換しませんか?」
と思い切って言ってみると
「いいですよ、はい。」
と胸ポケットから
電話番号の書かれた紙を渡されました。
今どきこんな人いるんだなと
不思議な気持ちになりましたが
帰ったら連絡することを伝え、
合コンはお開きになりました。
そこそこ酔っている
千鳥足気味のエミさんは
家に帰るなり、
川上さんの電話番号を登録しました。
その日はそのままベッドに倒れ込み、
すぐに寝たそうです。
次の日、起きたのは昼過ぎでした。
「やべ、寝過ぎた…」
そう思いながら起き上がり、
シャワーを浴びに向かいます。
シャワーを済ませ、
部屋に戻ると
昨日、川上さんにもらった
電話番号の書かれた紙が落ちていました。
そのときは酔ってたせいもあり
あまり見ていなかったのですが
その紙には赤黒いシミが着いていることに
気づきました。
なんだか胸騒ぎがしたので
すぐに川上さんに電話をしてみました。
「この電話番号は現在使われておりません」
え…?
そのとし
「生きていた時から…」
彼の言っていた
その言葉が頭をよぎりました。
ネットで名前を検索してみることにしました。
すると、
嫌な予感は当たっていました。
数年前、ある交通事故で
亡くなった方の名前が川上さんそのものだったのです。
写真は見つからなかったので
絶対にそうだとは言い切れないそうですが
エミさんは
あの日以来、川上さんとは
会うことも連絡もできていないとのことです。
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